60代。こんなこと,あきらめていませんか?(広告雑感)

60代。こんなこと,あきらめていませんか?


1.人の名前が出てこない。
2.知っている漢字を書けない。
3.財布や,携帯電話をよく探す。
4.新しい家電を使いこなせない。
5.本の同じページを何度も読み返す。
6.日時や場所を間違える。

 

 そんなあなたに知的栄養素,サントリーの「オメガエイド」がお勧め。いつまでも聡明で,前向きをサポートする。
 よくできた広告です。


 名前が出てこないなどここに取り上げられた体験は何も60代になって初めて経験することではありません。若い人でもこうしたことはよくあることです。

 私も20歳代,いや,それ以前から人の名前が覚えられなくて悩み,今にいたっています。

 しかし,60歳頃には肉体の衰えを自覚し始めます。そろそろ歳だなと思っているところに,60代と名指しされて,知っている漢字を書けないと言うことはありませんかと言われ,あるある,やはり俺は歳なのだなといじけてしまいます。


 そして,薬効があるとはどこを探しても書いてありません。読む人の聡明な頭脳が原因結果の因果律を適用して解釈します。
 さすがコピーライターだなと感心します。

 

 この広告は笑って済ませることができるかもしれませんが,もし,この広告が上げた6つのことが病的に起きるようになったとしたらどうでしょうか。

 

 だれかの支援なければ日常生活を送ることができなくなります。だれかの支援を受けなければいけないとしたら誰の支援を受けたいとあなたは希望しますか。


 法律では支援をする人(成年後見人等)は家庭裁判所が決めることになっています。

 本人(支援を受ける人)の意に沿わない者が成年後見人等になっても断ることはできません。「あいつの世話だけにはなりたくない」とおもっていた人が成年後見人等に選ばれることも考えられます。


 こんな苦行に近い「法定後見制度」を免れる方法が「任意後見制度」です。自分の最も信頼する人,最も支援をして欲しい人と「任意後見契約」を公正証書によって結びます。契約後,判断能力が不十分になった時に信頼する人から支援を受けることができます。


 60歳代の判断能力が十分な時期だからこそ「任意後見契約」を結ぶことができます。本当に病的に人の名前が出てこなくなれば「法定後見」しか方法がなくなってしまいます。 

 

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