先日の5月18日,JA山梨厚生連主催の市民公開講座が山梨県立文学館において開かれました。
講師は鳥取大学医学部保健学科生体制御学講座の代表・教授,日本認知症予防学会理事長でいらっしゃる浦上克哉先生。「あなたのもの忘れ,「いわゆるボケ」ですか「認知症ですか」?」と題された講演でした。
私の興味は認知症は治療できるのかという点にありました。
その点についての先生の話は次のようにまとめることができるのではないかと思います。
認知症という病気の患者の半数はアルツハイマー型の認知症です。
アルツハイマー型認知症には治療薬があり,進行を遅らせることができます。そのためには早期発見・早期治療が重要となります。
治療薬アリセプトを使用した研究例ではアルツハイマー型認知症患者の48%が改善,35%が進行停止という結果を示したそうです。
アルツハイマー型認知症が軽い時点で治療を開始すれば患者全体の83%の人が軽度の認知症の状態にとどまれることを意味します。
現在,アルツハイマー型認知症には根本治療薬はありません。進行を遅らせることができるだけです。しかし,ここ十年以内には根本治療薬が出てくることが期待されるそうです。
もし,この根本治療薬が出ても脳細胞が死滅してしまっては効果がありませんので,できるだけ早期に治療を開始することがここでも重要になってきます。早期発見・早期治療が重要です。
認知症のアルツハイマー型に限定されるとしても,早期発見・早期治療によって現時点では軽度の状態を維持できる可能性がありますし,将来的には根本的な治療により治癒することも望める可能性があります。
まさに,講演の副題にもなっている「認知症予防時代の到来」です。
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