法定後見の申立てはいつでも自由に取り下げることはできるのでしょうか。
申立人が自分の自由に本人の財産を利用したいと考え,自分が法定後見人になるつもりで申立人自身を成年後見人候補者として申し立てた。ところが,裁判所の判断で成年後見人を申立人以外の者に決定した。あるいは決定しそうである。そうなっては申立人にとって不都合なので申し立ての取下げを希望する。
そうした時であっても申し立てを取下げることができるのでしょうか。
これまでは審判の確定までは原則自由に取下げを認めるのが実務上の取扱いでした。しかし,来年(平成25年)1月1日からは家庭裁判所の許可がなければいったん申し立てたものは取下げることができなくなります。家事審判手続法が施行され,明文で取下げが制限されます。
当たり前といえば当たり前の取扱いになります。後見制度は本人を支援するための制度です。けして申立人のためにある制度ではないということがここでも再確認されているのではないでしょうか。
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