1.死亡保険金と相続税法
本人が死亡して支払われる死亡保険金は相続財産ではありません。しかし,「みなし相続財産」として他の相続財産と合算して課税されます。
受け取る保険金額全額でなく,非課税額を差し引いた金額が合算されます。
非課税額=500万円✕法定相続人数
www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4114.htm(国税庁)
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2.財産を保険料に転換
本人が生命保険に加入することによって相続財産が保険料に転換されます。この場合保険料を一時払いにするほうがいいでしょう。
前納は保険料を前払いする方法ですので保険料として一時に支払う一時払いとは保険料の支払い方法が違いますので,注意してください。
3.保険料を死亡保険金に転換
本人が死亡することによって死亡保険金受取人に死亡保険金が支払われます。ここで,めでたく相続財産が非課税枠のある死亡保険金に転換されることになります。
4.具体的なメリット
たとえば,本人に法定相続人が3名いたとしましょう。
相続財産1000万円を保険料として保険会社に支払い,保険会社から死亡保険金1100万円を受け取ったとします。
保険に加入しないときの課税対象額は1000万円
保険に加入したときの課税対象額は0万円,つまりゼロ
このケースでは相続財産1000万円が生命保険に加入したことによって,課税対象から除かれたことになります。生命保険会社の営業員は節税になりますと説明をいたします。
5.相続の目的は相続税回避か
相続税を安くすることは相続の目的ではないはずです。本人の財産を相続人に適切にまた円滑に次世代の者に引き継ぐことが相続の目的であると考えると,本末転倒になるおそれがあります。
6.まとめ
相続で損をしないための方法を指南する解説が目につきます。しかし,相続財産を適切に分割することをまず考え,その前提の上で節税になる方法があるかを検討するのが考えの道筋だと思います。
節税の方法がまずあり,それに合わせて遺産の分割方法を考えるのでは順番があべこべです。
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