この日、新聞のラテ欄にも「少女マンガのような禁断の愛にあこがれる夢見る妻が愛した相手は義理のお兄ちゃん!」と書かれていた、北海道・日高からやってきた夫妻。兄は33歳、妹は23歳で、もともと兄の母と、妹の父が再婚したことで義理の兄妹になった2人だという。
カップルの自己紹介を受け、文枝は「兄妹で結婚いうんは、この番組でも初めてちゃう?」、山瀬まみも「ね、ない」と驚きの表情。
新婚さんに初の“義兄妹結婚”、桂文枝「こんな番組やった?」と戸惑う。 | Narinari.com
きょうだい同士の結婚はこの記事にあるほど驚くべきことでしょうか。すこし考えてみます。
兄と妹,弟と姉どちらでもよいのですが,ここではこの記事にならって兄と妹との結婚ということで話を進めます。
1.親族に関する基礎用語
(1)血族
血のつながった人間同士をいいます。血のつながりは法定のものと生物学的なものがあります。いずれも法律的には同一の血縁関係です。
①法定血族
生物学的な血のつながりのない養子縁組による親子関係を法定血族といいます。
離縁によって血族でなくなります。
②自然血族
生物学的な血のつながりを持つ関係を自然血族といいます。
(2)姻族
婚姻(結婚)によってできた親戚をいいます。
離婚によって姻族関係がなくなります。
また,一方の配偶所が死亡した場合,残された配偶書は姻族修了の意思表示をすると,姻族関係は修了します。
(3)直系親族と傍系親族
①直系親族
直系に属する血族をいいます。
祖父母ー父母ー子ー孫という系列の血族です。
②傍系親族
同一の始祖を持つ直系から別れた血族をいいます。
兄弟姉妹は父母を同一の始祖としてする傍系親族です。また,いとこは祖父母を同一の始祖とする傍系親族です。
(4)親等 の数え方(民法726条)
親等は親族関係の遠近を表します。なお,親族とは6親等内の血族,配偶者,3親等内の姻族をいいます。
①直系親族間の親等
親族間の世代数を数えます。自分の親(1親等),祖父母(2親等),子(1親等),孫(2親等)のように数えます。
②傍系親族間の親等
本人から同一の始祖(祖先)にいったんさかのぼり,そこから世代をくだって数えます。
おじおばは父母(1),祖父母(2)とさかのぼり,祖父母から祖父母の子(3)へとくだります。したがって,おじおばは3親等となります。
いとこは,おじおばからさらにもうひとつくだりますので4親等と数えます。
きょうだいは父母(1)にさかのぼり,父母からその子(2)としてくだって数えます。したがって,きょうだいは2親等です。
きょうだいの子である甥姪は3親等となります。
③姻族についての親等の計算
配偶者を基準にして親等を数えていきます。配偶者については親等はありません。
2.親族・親等関係の図
親族の基礎的用語を上で見てきましたが,言葉だけではわかりにくいと思います。図を付けます。
配偶者に連れ子がいない場合と連れ子がいる場合の2種類を載せておきました。ご参考にして下さい。
① 親族・親等図(読み方付き):http://mr36.jp/cshintou2.html
②配偶者に連れ子がいる場合の親族・親等図:http://shinashakyo.jp/koken/pdf/shinzoku.pdf
なお,法定後見を申し立てることができる親族の範囲については以下のブログを参照して下さい。
参考ブログ:「おひとり様(身寄りのない人)の法定後見申立は誰がしたらいいか。」
前置きが長くなってしまいました。兄妹の禁断の愛については,申し訳ありませんが,次回とさせてください。
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